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越境するチームを目指して自己組織化するAzitのプロダクトチーム

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森岡周平

前職はSpeeeでヌリカエというサービスのバックエンドエンジニアとして働いたり、開発基盤ユニットでIDaaS (Identity as a Serviceの略称で、従業員やユーザーのアクセス管理に利用するサービス) をちょっと便利にするシステムの開発をしてました。2019年7月からAzitに参加し、CREWのスクラムマスターとインフラエンジニアを兼任してます。

若林裕太

2017年にカカクコムに新卒入社、食べログのサーバサイドエンジニアとして業務システムや口コミ周りの機能開発を担当していました。2019年6月にAzitに入社し、SRE兼サーバサイドエンジニアとして、機能開発や技術負債の解消に取り組んでいます。


Azitのプロダクトチームをどんな組織にしたいですか?

森岡

ユーザーに届ける価値を最大にするよう、生産的に活動できている組織にしたいですね。

そのために必要な要素は3点あると思っています。自己組織化、越境、率直さです。最初の2つは「正しいものを正しく作る」という本から、最後の1つは「ピクサー流 創造する力」という本から学んで、僕が大切にしている言葉です。

若林

特に『自己組織化』はアジャイル開発において重要なキーワードで、チームが外部からの指示で動くのではなく、チーム自身がゴール達成のために必要なことを考え、アクションしていけるような状態を指します。

スキル面で足りないものを見始めると無限にありますが、そういった課題をチーム全員で改善していける状態を作るのが、直近のプロダクトチームの目標の一つです。

自分達に足りていないスキルを自ら認識して、適切に習得してゆき、ゴール達成を貪欲に目指せるチームにしていきたいです。


なぜ自己組織化が必要なんですか?

若林

自己組織化までのチームの状態には段階があって、サバイバルモード(言われたことだけをやっている状態)から段階的に進みます。

サバイバルモードの次は、チームが課題解決に必要なスキルを積極的に学んでいる学習モード、そして学んだ知識を適応して自ら課題解決をしていく自己組織化モードに進みます。

今のプロダクトチームは、このような自己組織化に向けた段階的な成長が必要だと感じていて、その意見はお互い一致しているという印象です。

森岡

現在チーム作りにこだわっているのは、良いものを作るには良いチームが必要だからです。『早く行きたいなら1人で行け、遠くまでいきたいならチームで行け』という言葉があるように、足りない力や観点を補い合い、自分たちで定めた方向に軌道修正しながら前進し続けられるチームが、より良いプロダクトを生むと僕は考えています。

そういうチームをつくるために必要な要素の1つに、「自己組織化」があると思います。

若林

「組織」というものを強く意識する理由は森岡さんと一緒です。

組織の規模が大きくなると変化するのはとても大変で、変化するにも多大な時間とコストが必要になります。

だからこそ、まださほど規模が大きくない今のフェーズから、そういったマインドが全社的に必要だと強く感じていて、早い段階から組織づくりにコミットしたいという思いがあります。


部門間連携はお互いの歩み寄り

若林

CREWは、ステークホルダーが多いのもあって、Bizチームからプロダクトチームへ求められる要求レベルが高いと感じています。その高い要求レベルをきちんと達成していけるよう、プロダクトチームは日々全力で案件に取り組んでいく必要があります。

一方で、プロダクトチームが近視眼的にビジネス要求をただ実装しているだけでは、中長期的にビジネスのアビリティは鈍化していってしまいます。どんな要求にも常に対応出来るようになるためには、システムの環境整備やエンジニアリングスキルの向上等、ビジネス観点以外の部分にも投資していく必要があります。

サービスをグロースさせていくには、Bizとプロダクト開発の両方の視点が必要です。AzitではBizチームとプロダクトチームが適切にコミュニケーションを取ることで、アウトカムを最大化するような意思決定が出来ていると思います。

森岡

少し前まではプロダクトチームはサービスとして足りない機能を、なんとか期日までに確実に作るということにすべてのリソースが割かれていました。これまでの開発チームの方々が負債解消であったり、機能開発に全力で取り組んでくれていたおかげで、アウトカムを最大化するための作り方について考えていく余裕が少しずつ出来てきました。

アウトカムを最大化するためには、多くの部署の人達と協力し、共通認識を作りながらサービスを作っていくことが重要だと思っています。

AzitにはCommunity Development(CD)という部門が存在しており、ユーザー間コミュニティの活性化や、運営の私達とユーザーをつなぐ役割を担っています。先日、CDチームと一緒に、提供するサービスの共通認識をつくる手法である「ユーザーストーリーマッピング」の取り組みを始めました。まだ試験的な取り組みではありますが、これを本格的に開発に取り入れていきたいですね。CDチームからは、次はいつやるのか?とせっつかれているので、開発者としてはとても幸せな状態だと感じています。


ユーザーの方に最も近いのはCD部門のメンバーです。アーリーフェーズのスタートアップにこうした部門が存在していることはとてもありがたいので、一緒に協力しながら、よりユーザーにとって価値のあるものを開発していきたいです。

CDの方にβ版アプリを提供して評価を聞いたり、それをもとに改善を進めるなど、協力することで選択肢が増え、改善速度も飛躍的に向上していくはずです。この取り組みを確実に成功させたいというのが、現在チームで成し遂げたいことですね。

また、今はCDやデータ分析チームの人たちと協力し始めたところですが、将来的には他の部署の人たちとも協力して、会社全体でユーザーに価値を届けるために最適化していきたいと考えています。1プロダクト1ベンチャーの利点を活かし、すべての部署と適切に連携をして、顧客価値を大きくしていける体制にしたいですね。


さいごに

森岡

まだまだ多くの課題はありますが、Azitのプロダクトチームは、今すごく前向きな状態です。ユーザーに価値のあるサービスを届けるためには、エンジニアだけでなく、PM、PdM、デザイナーをはじめとした多くの職種の人がエンジニアリング自体に対する理解を深めなければなりません。Azitではその理解を深めるための勉強会を開催してますが、職種を問わずに多くのメンバーが参加してくれています。試しにユーザーストーリーマッピングをやってみたときも、職種や所属を問わず協力してくれました。サービスをより良くするために新しいことを取り入れ、部署の境界を超えて協力するハードルは全社的に非常に低いと感じます。

現在、開発チームは自己組織化で言う「学習モード」にあります。学習した結果を適切にプロダクトに落とし込むには、まだまだ試行錯誤が必要です。また、成果物に対して「率直」にフィードバックし、学習速度を向上させるための取り組みも必要になってきます。そのために、人とアイデアを切り離して勇気を持ってフィードバックを行い、それを受け止めて活かすことのできるタフな開発チームにしなければなりません。

僕たちはまだまだエンジニアリングに対して経験も知識も不足しているので、多くの失敗をしていくと思います。不必要な失敗を最小限にしつつ、かつ失敗からの学びを最大化していくためには、やはり経験豊富なエンジニアの協力が必要不可欠であると感じています。

現在は組織的な課題にフォーカスしていますが、この点について一定の進捗が得られたら、次は技術力の向上に真剣に取り組む必要があると感じています。どれだけ良い要求が挙がってきたとしても、それをユーザーにとって価値ある形で実現できなければ良いサービスを届けることはできません。また、技術力があることで取れる選択肢も、価値を提供できる速さも変わってきます。

CREWは交通面で課題のある地域において、通院などで利用されることも想定されています。そういったユーザーは、CREW以外の移動手段がないことも考えられます。そのため、私達にはサービスを問題なく利用し続けられる状態を保つ社会的な責任があります。開発速度と信頼性を両立させるためには、高い技術力が必要です。これからサービスが拡大していくにつれて、その責任を全うできる体制づくりが、より重要になってくると感じています。

若林

ビジネスのアビリティを最大化するというのが、自分の中で重要なキーワードになっていて、森岡さんも話していたように開発組織の拡充だけは成し遂げられません。

開発工程だけを見れば、開発からリリースまでのリードタイムを短くしていきましょう、という話になるかもしれません。

しかし、ビジネスのアビリティを最大化するには、開発工程だけでなく、要求の分析、要求を実現するための要件の作成、リリースした後の効果測定といったプロセスの全てをスピードアップしていかないと意味がありません。

ユーザーが課題を抱えた瞬間から、その課題を解決するものが作られ、市場にデプロイされるようにしていきたいです。

会社としての総力戦であって、プログラマだけが解決する問題ではないので、もっと会社の様々な職種と開発組織の距離が近くなっていき、皆がプロダクト開発について理解していくのが大事だと思っています。

そういう点では、まだまだ足りていないことが多いですが、『皆でいい組織を作っていこう!』というマインドに対して、推進力を持って一緒に取り組んでくださるような、CTOやVPoE、EMといった存在が欠けている状態の中で、これほど高いモチベーションで組織が前に進んでいるのは非常にポジティブだと思います。

ユーザーストーリーマッピングも全員が参加してくれていたり、Azitであれば、ここまで話してきたような組織が実現出来るかもしれないと感じます。

この雰囲気のまま、チームで前に進んでいきたいと思う一方で、やはりCTOやVPoE、EMのような方がAzitに来てくださるのであれば、それほど心強いことはないです。

まだまだ未完成の組織ですが、この記事を見て少しでもAzitに興味を持って頂ける方がいたら幸いです。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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